蜃気楼


太陽がアスファルトを灼く
喚く蝉が物悲しい夏の終わり

地続きの遠い国
憧れたのは未開の地
僕の知らない
僕を知らない

息を切らして走っても
追いつくことのできなかった
僕のひと夏の恋

どこまでも続く直線
景色を置き去るように国道ルートXXX
流れ来るこの香りは潮風
この先にはきっと
海があるのだろう

幻と呼ぶには鮮やかだった
来年はきっと見ない
僕のひと夏の夢