真昼の情事


張り詰めた酸素
ガーベラを挿した花瓶が
視界の端で床に倒れた

硝子の破片がきらきら濡れて
散った花びらを彩る
澄んだ青空が映って
覚えているのはそこまで

どうして人には
取り戻せない
たくさんの過去があるの
僕はそれを
取り戻したいと思うよ

僕はただのひとりの人間だから
叶わないことのたくさんだって
願うよ

たとえば君がそのことで
理不尽に僕を責めても
大丈夫
それが愚かな行為だなんて
誰にも言わせないから