月を乞う手


爪先で背伸びをする
いたいけな君よ

どうか泣かないでください
世界はただ優しいのです

光は砕け散りません
その腕は腐り落ちません

たとえ
僕たちの無邪気な狂気が
滲むように歪んだ熱で
垂れ流してきたことばを
甘く蝕んでいったとしても

柔らかい凶器が
残酷なあたたかさで
この夜を撃ち落してしまったとしても

僕たちには羽根がありません

空を掴もう
一緒に歌を歌おう